イヌとネコの現代病 -第6回-
<犬の心不全>

イヌ・ネコの現代病、第2位にある心不全。

高齢になるにつれて発症率が高くなると言われています。

咳をしたり、すぐ疲れたり、中には発作を起こす事も…。

よく耳にする心不全。

心不全とはどんな病気??

今回は、その心不全についてお話します。

犬の心不全にはいろいろな原因がありますが、特に多いのが僧帽弁閉鎖不全症という病気です。

 

その僧帽弁閉鎖不全症のお話をしようと思います。

 

・どんな病気??

・どんな症状??

・心不全になってしまったら?

・どうすれば防げる??

・僧帽弁閉鎖不全症の性別発症の状況

・僧帽弁閉鎖不全症の年齢別疾病発症順位

・どうやって心不全を診断するの?

・まとめ

どんな病気??

心不全の「不全」は「完全ではない」という意味。

この場合、「心臓の働きが100%ではない」ということです。

 

「僧帽閉鎖不全症」とは、心臓の中の扉(これを弁と呼びます)が、ぴったり閉まらなくなってしまったことにより、心臓の中で血液が逆流し、全身にうまく送り出せなくなってしまう病気です。

どんな症状??

心不全になると、血液のめぐりが悪くなるため、ちょっとした運動でもすぐに座り込んだりしてしまいます。

また、心臓はできるだけたくさんの血液を送ろうとしてだんだん大きくなり、大きくなった心臓が気管に触れ、咳をするようになります。

心臓が充分に働いていないので、体中から戻ってきた血液は徐々に肺に貯まります。

肺に血液が貯まってしまうと、肺水腫(肺に水が貯まってしまったこと)となり、呼吸が苦しくなり湿った咳が出ます。

・腹水がたまる

・1日中セキが出て、安静時も呼吸困難が見られる

・入院が必要

・食欲がなく、ほとんど動こうとしない

心不全になってしまったら?

心不全は「治る病気」ではなく、「お付き合いをしていく病気」です。

上手に病気と付き合って適した生活をすることで、症状を減らしてあげることや悪化を防いであげる事ができます。

心臓の負担を軽くするような飲み薬を服用したり、オヤツなどを中止し、塩分を控えたフードに変えたり、必要以上の運動をさせない・あまり興奮させない…など、普段から心臓に負担をかけないような生活を心がける事によって、心不全の進行を遅らせるように家族全員で取り組んであげる事が大切です。

どうすれば防げる?

生まれつきの心臓の強さも素因となりますから、絶対に心不全にならない方法はありません。

しかし、心臓を無理に働かさせなければ劣化のスピードを遅くする事はできます。

心臓を無理に働かさせない生活をしてくれるように習慣づけてもらえば、日常的に心臓への負担が少なく、心不全になりにくいと言われています。

・必要以上の激しい運動はさせない。

・あまり興奮させない。(ムダ吠えなど)

・食事に気をつけ、塩分の高いオヤツや人間の食べ物は控える。

など

僧帽弁閉鎖不全症の性別発症の状況

男の子の方が女の子よりも1.5倍かかりやすいと言われています。

僧帽弁閉鎖不全症の年齢別疾病発症順位

・5歳/12位

・6歳/12位

・8歳/10位

・10歳/2位

・12歳/3位

・14歳/1位

どうやって心不全を診断するの?

・聴診によって、心臓に血液が逆流する音や、不整脈を聞きとる事ができます。

・心電図で心臓の筋肉を動かしている電気の流れを見て、異常の有無を判断します。

・レントゲンでは心臓が大きく肥大しているか、変形しているかがわかります。

・エコー(超音波)検査では、心臓の中の状態を見ることができ、血液の逆流や弁の動き、筋肉の厚みなどをみることができます。

まとめ

心不全の治療には、「早期発見」が大切です。

年に1度のワクチン接種や、フィラリア予防の時に心臓の音を聴診してもらい、愛犬の状態・変化をできるだけ把握しましょう。

また、5才を過ぎた子は年に1~2回の健康診断で、レントゲン検査・心電図検査等を受け、早期発見を目指しましょう。

「心不全」を診断された子でも、獣医師と対策を練り、適切な処置を行なう事によって、心不全と付き合いながら、飼い主様と楽しく、すばらしい日々を過ごせるように保ってあげましょう。

当院では細胞移植医療を行っております。ご相談ください。

 

中の道動物病院 苫小牧院

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